2024年4月より撮影におけるプロ機材を取り扱うSystem5さんの公式アンバサダー「#システムファイブアンバサダー」になりました。それに伴い、機材のモニターをさせて頂くことになりました。
カメラアクセサリーや撮影用機材などを提供するメーカーTiltaのiPhone 15 Pro Max用の撮影システム「TILTA Khronos」を先行でお貸し頂くことになり、それに関するレビューとなります。
「TILTA Khronos」がどういうものかというと、iPhone 15 Pro Max用の撮影用に拡張できるケース…と言ったところです。拡張にはケース専用のシステム「Khronos エコシステム」を使います。
iPhone 15 Pro Maxは、影像フォーマットのおかげで、映画のような映像を撮影できるようになりました。それに伴い、スマートフォンだけで映画を撮るみたいなことも可能になり、TILTA Khronosはそういった手助けをしてくれます。
ざっと数日触らせて頂いたので外観や機能面をみながら見ていきましょう。
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iPhone 15 Pro Maxを拡張する「TILTA Khronos」
TILTA Khronosが最初に公開されたのは、2023年の12月頃。Tiltaの公式youTubeチャンネルにて「The X Gift」と題してチラッとお目見えしました。
色々と唐突すぎて、内容的にも「!!?」となったのですが、そこから四ヶ月、まさかの先行で触らせてもらえることになりました。
ざっくりと概要を紹介すると…。
TILTA Khronosは「Khronos エコシステム」のベースとなるケースをiPhone 15 Pro Maxにとりつけ、そこに「バッテリー内蔵のトリガー付きハンドル」「無接点充電可能な空冷ファン」をはじめ色々なアタッチメントを取り付けられます。つまりはiPhone 15 Pro Maxで撮影体験を向上するアイテムです。後述しますが、ハンドルには BlackmagicDesign社のアプリ「Blackmagic Camera」を操作できるダイヤルやRECボタンがあり、操作性は非常に良いです。ケースの素材はアルミニウム合金をベースとしており、カラーはスペースグレーのような灰色感があります。
カラーについては、説明書によると「スペースグレー」と「チタンホワイト」という2種が書かれており、コレについては「1つの製品でその2色が使われている」のか「カラーバリエーションとしてその2色がある」のかはこの記事を書いている時点では不明です。また、先に紹介した動画「The X Gift」ではクリスマスカラーのバージョンも存在するため、もしかしたらカラーバリエーションは多いのかも知れません。
Tiltaらしくメンズの心をくすぐるメカメカしている外装ながら、大きくなりすぎないのも良いです。
おなじく拡張ケースであるSmallrigのケースと比べると1周りほど小さい印象があります。その理由は「Khronos エコシステム」による拡張に振り切ったからですね。
ハンドルや空冷ファンを装着できるKhronos エコシステム
Tilta Khronosのケースには、何やら「穴」と4つの金属ピンがセットになっている部分がいくつかあります。この穴は2つずつがペアになっており、そこに「Khronos エコシステム」でがっちりとアタッチメントをはめるようになってます。パーツ事に爪があり、この穴に引っかける仕組みになってます。
この四つの金属ピンは電子接点となっており、ケースの各部位へバッテリーハンドルの電気を送るための物です。現時点、空冷ファンを動作させるための接点です。また、バッテリーハンドルからケースを介し、空冷ファンで無接点充電するための金属ピンです。もしかしたら今後LEDライト用なんかにも使えるかも知れません。
Smallrigのはすでにそういったパーツが付いているためその分分厚くなっています。正直あの子は分厚いので「TILTA Khronos」のようなシステムの方が良いなと思いました。
バッテリーハンドルについて
バッテリーハンドルには、操作ダイヤル、RECボタン、操作切り替えファンクションボタンなどが有り、スマホへ給電するためのType-Cケーブルがあります。「Khronos エコシステム」で接続しただけだと、空冷ファンだけしか動きませんが、Type-Cでそのまま給電できますので、空冷ファンを使わない場合はそのケーブルから給電できます。また、常に給電するわけでは無く、ファンクションボタンからON/OFFが可能です。
ダイヤルについては、iOSだとBlackmagic Cameraアプリのズームとフォーカスを操作できます。同時に出来るわけでは無く、ファンクションボタンで動作の切り替えを行います。説明書にはAndroidでの操作も書いてあったので、おそらくAndroid用のケースモデルのでは?とは思います。説明書を見る限り、デフォルトカメラアプリを動かすための接続もあるようですが、お借りしている機種のファームの問題か、その機能は使えませんでした。おそらくファームアップしたらその機能が使えるのでは無いかなと思います。
めちゃくちゃ手にフィットする形状をしていてRECやダイヤルへのアクセスも良い感じになります。
なぜか説明書には書いてないですが、ファンクションボタン長押しでType-CよりiPhoneに給電開始です。
またハンドルにはType-Cの穴もあります。給電用だけかと思ったら、まさかのここからアウトプットも可能になっているのは驚きました。ただ、正直「何に使うんだろう」という印象はあります。もしかしたら外部LEDライトなんかをType-Cで動かすのを想定してあるのかなと思いました。こちらはデータ用では無さそうです。データ用だったらSSDをそのまま装着できたらなーと。次期アップデートではあるのかなと思います。
空冷ファンについてい
空冷ファンは外部からのType-C給電か、「Khronos エコシステム」を利用したバッテリーハンドルからの給電で動きます。ファンとしての動作とiPhoneのMagsafeへの給電の二つの機能があります。同時に利用できますし、給電だけや空冷だけといった選択も可能です。ファンは2段階あり、MAXにしてもiPhoneのマイクでは拾いません。また、給電ボタンも2段階あり、5Wと10Wそれぞれ出力できます。
もう一つのハンドル
もう一つ、NATOレール付きのノブハンドルがあります。こちらは拡張を意識したハンドルとなってます。ノブなので持ち心地が良く、ノブ自体も稼働して良い感じのポジションを確実に探せます。NATOレールはTILTA Nucleus Nano IIを取り付ける想定でもあるようです。
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本機を持ってないので装着感はわからないですが、これもBlackmagic Cameraを操作できるので可能性が広がります。
その他パーツについて
他には1/4穴付きのNATOやホットシュー、アルカスイスプレートなんかが付いてきます。NATOは天井吊りやトップハンドルなんかを取り付けるのに良さそうです。アルカスイスプレートは地味に便利かなと。ホットシューには例えばLEDライトや外部マイクなんかを取り付けるんだろうなと。
FIX多めなので、アルカスイスをノータイムで装着できるのは良いです。
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「TILTA Khronos」のケースとしてのさわり心地
とにかく持ち心地が良いです。TILTA Khronosは全方位角張っているわけでは無く、数カ所ラウンドエッジな部分があり、ソレがソフトはさわり心地で手になじんでくれます。また、背面にはカードホルダー用のスリットがあるのですが、個人的にはカードホルダー使わない人なのでそのスリットが指の引っかけに良いです。下手なケースより持ちやすいと言えます。所々にある隆起が「持ち手のことを考えられている」ような位置なんだろうなと思います。
長期的な普段使いを想定されているのが良いですね。
他のケースに変えられない
「TILTA Khronos」の欠点をもしあげるとしたら「他のケースに変えられない」という点です。なぜならこのケースは4点のネジ止めでiPhoneに装着するからです。そんなことしたら気軽にケースを変更できないですからね。ただし、持ち心地、さわり心地が良い分、「ソレもありかな」と思わせます。
おそらくまだパーツが追加で開発されていくんでしょうけど、可能性が広がるのは良いですね。
今回TILTA Khronosを触らせてもらって、ハンドルから操作できるってのは非常に可能性があるなと思います。画面をタップせずともフォーカス移動を行えるだけで影像の雰囲気が変わります。ソレのためだけでもTILTA Khronosはアリだなと思えました。
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4月中頃におこなれるNABshow Las Vegasの展示の前に触れるのはまじで嬉しいです。数日「TILTA Khronos」をお供にしましたが、こっからSmallrigにもどるのかーって正直思っています。あの子も悪くないのですが、この子が良すぎるというのがあります。
ということで、「TILTA Khronos」の紹介でしたー。