高儀(Takagi)というメーカー、気づけば家にその製品がいくつもあることに気づいた。工具類を調達すると、なんだかんだで高儀製品が手元に残るのは、やはり手頃な価格と使い勝手の良さが理由だろう。今回紹介するデジタルノギスもその一つだ。
もともとアナログのノギスを使っていたけど、目盛りを細かく読むのが次第に面倒になってきた。目が悪くなったわけじゃないけど、「もっと簡単に数字が読めたら」と思うことが増えた。そんなときに出会ったのが、このデジタルノギス。大きなディスプレイに数字が出るだけで、こんなに使い勝手が変わるのかと感動した。
使い始めてみると、その便利さをすぐに実感した。ディスプレイが大きく、測定値がパッと目に入るので作業効率が格段に上がる。ただ、使い方には少し注意が必要だ。丁寧に開閉すれば問題ないが、つい勢いよく「ビャッ」とか「ビュッ」と乱暴に扱うと、基準点となる0地点がずれてしまうことがある。例えば、閉じた状態で「-0.38mm」と表示される。そんなときはzeroボタンでリセットすれば正しい値に戻るが、これを繰り返すうちに、僕がいかにノギスを雑に扱っていたかに気づいた。
ノギスは精密測定の道具だ。乱暴に扱っては測定結果も狂ってしまう。このデジタルノギスを使いながら、「道具を大切にすること」の大事さを改めて実感した。それからというもの、このノギスを手に取るたびに気持ちが引き締まる。
それにしても、大きなディスプレイに測定値が表示されるのは本当に便利だ。手元が見づらい場面でも、数字がしっかり読める。これまでのアナログノギスとは比べものにならない快適さだ。小さなパーツや微妙な寸法を測る場面が多い人には、ぜひこのデジタルノギスを試してほしい。作業効率がぐんと上がるし、「測る」という行為自体が楽しくなる。
これ一つで、工具箱にちょっとした未来が訪れた気がする。こんなに便利なものを知らずに過ごしていたなんて、少しだけ損をしていた気さえする。これからもこのノギスを大切に使いながら、さらに道具との付き合い方を見直していきたいと思う。