一目ぼれってこういう事言うんですね。
ヴィレッジヴァンガードで見つけた「DARK ALICE」という漫画。この表紙に魅かれ、裏表紙で見た事有るキャラクターだなと思い作者を確認。すると、僕が2014年に「書籍はないのでしょうか?」とアプローチをしたeatさんだったのだ。その当時は書籍化の予定はなく、2016年に「DARK ALICE」が出たのであった。
そんな漫画。ちょい精神的グロさがあって「不思議の国のアリス」みたいな童話感もある話です。
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eat作「DARK ALICE」
コチラが書籍。なぜかAmazonで一時的に在庫切れの人気っぷり。やはりわかっている人にはわかる書籍なんだろう。
いじめられっ子の少女、娘を殺された男、不眠症の女、描けなくなった画家、母のために兄を演じる妹、笑わないピエロ、花の声が聞こえる女学生、少年愛者の殺人鬼、勤勉なモグラ……その闇、アリスは大好物!
無慈悲で凄惨で愛らしい…新星eat初のコミックス!
Amazonより
この中に「描けなくなった画家」が初めてであったやつ。
eatさんの漫画にであったのは、2014年のヴィレッジヴァンガードでたまたま立ち読みした雑誌に掲載されていた漫画。それを頼りに、作者さんを突き止め作者サンのサイトに行き、作者さんに連絡をしたという経緯が有ります。つまり、これが一目ぼれだということだ。ただ、残念ながらその時は書籍かの話はなかった。
あれから1年ちょっと。漫画というこういう形で手に入れる事が出来た。ありがとう!
eatさんの漫画は、TH(トーキングヘッズ)というサブカル系の雑誌に掲載されていた。ヴィレッジヴァンガードで「TH」とかかれていて、全く触れた事ないジャンルでした。
その時はたしか「モノクロ」な世界の話。「描けなくなった画家」は、それにちなんだ漫画だった。なかなかえぐい。
THでは色々なジャンルを取り扱い、eatさんはそのジャンル、具材にあわせて漫画を調理する。しかも、「不思議の国のアリス」なふんわりした(それでいてダークな)世界を盛ったまま。
ちょっと見てみよう
例えばこの漫画「いじめられっ子の少女」を見てみよう。いじめられっ子の少女エリザの手に対して「こんな奇麗な手に傷をつけるなんて…」と、手についての発言アリス。「殺す」とか普通に行っちゃう。しかも「俺」が一人称。
※画像はAmazonより
「親にも褒められた事もない」といじめられっ子の少女は考える。それがうれしかった。そしてアリスは「今日は俺の家に来ないか」と家に誘う。名目は「マニキュアを塗るため」と。
アリスの部屋には彫刻がいっぱい有る。「俺こういうの好きなんだ」「エリザの手も飾りたいんだよな」とアリスは言う。「アリス 私の手 好きだもんね」とうれしそうにいうエリザ。アリスも「うん 大好き」と返す。
「彫刻にするの?」とエリザは腕を差し出す。
という。ね。まぁ、つまりは、そういうことです。エリザは言葉を誤った。違う言葉を言っていたら、この無邪気な闇に包まれたアリスは、次の行動を起こさなかっただろう。もう、ここまで書けばお分かりだろう。アリスが次に起こす行動、そしてエリザがこのあとどうなるのか。
ダークアリス、まるで「世にも奇妙な物語」のような真っ黒なお話。そんな感じです。
漫画的には「フランケン・ふらん」のような「アレ」な描写ではなく、どちらかというと精神的に来るものが多い。eatさんの頭の中は「どないなっとんのじゃ」というツッコミと、その発想に魅かれた。
漫画の裏話には、ダークアリスが生まれたのはeatさんが「最高に病んでいた19歳の時に生まれた物語」とあった。なんてこった。とても素敵なタイミングで生まれたものだったのか。感化されがちなその時代に、とても濃厚なものが生み出された。これを漫画という形でアウトプットしたのだ。素敵じゃん。
ただ、今回の「ダークアリス」は、その生まれた物語のキャラクターを使って書かれた漫画とか。その物語自体は漫画化されていない。書籍化されるなら是非とも拝見したいものだ。
初単行本でこの破壊力。やはり一目ぼれは本当に有るのだろうな。めっちゃはまった。是非とも他の人に読んでほしいと思った。だから紹介した。読もうぜ。ヴィレヴァン行こうぜ、Amazonの在庫が復活したら買おうぜ。
ちなみに
ちなみにですが、単行本を手に入れたその日に作者さんに再び連絡を入れました。そうしたら、あちらさんも覚えてくれていて、ひとりでキャッキャしてました。お返事ありがとうございます。そして書籍化おめでとうございます。布教します!あと、Pixivのアカウントでは1話だけ公開されてます!