僕の敬愛する甘詰留太さんの漫画『ナナとカオル Black Label』が5巻となって最終巻を迎えました。もう終わっちゃったのです。ナナとカオル達二人の夏休みの4日間を、この5巻に…。4年を費やしやっと最終巻を迎えてしまった…。
もちろん、今回も初回限定版の同人誌付きの『ナナとカオル Black Label』をゲットしました…。でも終わっちゃったの。ありがとう甘詰留太さん。ありがとう『ナナとカオル』二人の関係、好きだったよ。
「SM本」としてまわりで語られる中、「純愛」として「文学」として捉えている漫画です。これは、本当にイイ。「愛」です。それ以上でもそれ以下でもない「愛」が詰まった漫画です。
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ナナとカオル Black Label
「ナナとカオル」には、このように初回限定盤として「同人誌つき」バージョンが存在します。「ナナとカオル」を愛する人達が、同人を描く。「ナナとカオルがこうだったらいいな」的なことが見えます。そしてそれに共感することも有ります。過去作品を手に入れることはなかなか難しいですが、オークションとか探せばあるんじゃないでしょうか?
最後の最後のはなし
『ナナとカオル Black Label』の最終巻には、カラーの話しもあります。ナゼカラーなのかというと、ココで二人の関係、と言うか位置に今まで以上に密着するからです。カラーで見せてくれました。ありがとうございます。
そして、いままで「縛り」だったのですが、最後は「吊り」を行います。「吊り」は、かなり対象者に負担がかかることから、色々と考えなければならないそうです。
縛られる、吊られる側のナナはというと、二人の「特別な夜」にしたいため、とある決断をします。
ナナは下着をつけていない
それなのに、それを知ったカオルは覚悟を知り、その裸になっている「又」を「足」吊るわけです。それでも弱虫であるカオルは「中」を「奥」を見ることはしません。それはそれでカオルの愛なのです。数々の成年本を書いてきている甘詰留太さんなので、「そこ」を書くことはたやすいでしょうが「ナナとカオル」ではありえません。カオルだからです。主人公がナナとカオルだからです。
また、「縛る側」つまりカオル側で描かれていたのですが、「縛られる側」つまりはナナ側の「視点」「気持ち」「痛み」「感じ」などが描かれています。ナナがいかに、どういった気持ちでカオルを受け止めているか、カオルに受け止められているか、支えられているのか…。
愛なくしてSMはありえない
こういうことです。詰まることこういうことです。男女が互いに欲するのは当たり前。この二人は少し方向は違えどお互いをお互いとしてみているわけです。そのつながりが「息抜き」であり、それが「SM」という形だったわけですわ。
甘酸っぱい青春もいいでしょう。でも、こういう泥っとした、欲望の海が煮えたぎっている感じの「愛」もあるのです。それがいいのですよね。
最後になり
『ナナとカオル Black Label』が最後になり、最後のはなしを読み、あとがきを読み…、なんかこう「ふぅーっ」と抜けていくものが有ります。甘詰留太さんの作品って、どこか「モンモン」とさせてくれるところがあって、呼んでいる途中で部屋に入ってくる犬とかで「どぎまぎ」してしまったりする漫画なんです。そんな緊張感から開放されたからか、ナナとカオル、二人の関係を確認できたからか、なんだか安心できたのです
ところで
あとがきに書かれていた「更科」と「満子」の『後のはなし』について書かれているのも有ります。なんやかんやときは流れ、更科が最期を迎えようとしているはなしだそうです。でも漫画化あるのかな?あったら嬉しいな!甘詰さん描いて下さい!めっちゃ見たい!
あと「満子」と言えば、甘詰留太作品にたくさん出てくる名前です。これは甘詰留太さんがよく付ける名前で、主に「ヒロイン」につけるものです。もしかしたら漫画化があるかもしれない。コレは濃ゆい可能性です。