『わたしの宇宙』『いかづち遠く海が鳴る』と小学館IKKI時代から追っかけていた野田彩子さん(別名、新井煮干し子)の小学館ヒバナ漫画「潜熱(せんねつ)」の2巻が登場した。アルバイト先の常連に思いを寄せる女子大生、しかしその常連はヤクザだった。女子大生×ヤクザな恋愛漫画、それが「潜熱」だ。
潜熱とは「内部にひそんで外へは現れない体熱。」もしくは「物体が融解・気化のときに吸収し、凝結のときに出す熱。」の二つの意味があるらしい。今回の野田彩子さんの漫画は、おそらく(まだ)前者。相手に恋をして、その思いが抜けない、そう言う状態の意味で使われていると思う。
最近では、女子高生とバイト先の店長の恋愛(?)を描いた眉月じゅん先生による「恋は雨上がりのように」も話題に上がったが、それとは血色が違う。
相手はヤクザだ。女子大生だ。大人な、いびつな、そういう恋愛…になると思っていたが…。
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野田彩子さんの潜熱2巻。個人的にはわからん。
読み切りが話題になり、漫画化になり、1巻がかなり引き込まれた「潜熱」。もともと『わたしの宇宙』『いかづち遠く海が鳴る』で、その「ふしぎな表現力」が魅力だった野田彩子さんの作品と言うこともアリ個人的に注目していた。もちろん、先の読み切りも呼んで、もだえ転げたのは言うまでも無い。
野田彩子さんの過去作品は、どちらかというと、非現実的な、不思議の国のアリスの世界のような話だった。つまり、野田彩子さん的にはそちらが得意で、より魅力的な話だと思う。
一方、この「潜熱」は、どちらかというと現実より。現実よりなので野田彩子さんのもつ、得意な部分では無い…と思う。(あくまで過去作品を見る限り)
よって、ボクの「潜熱」2巻への感想は…「わからん」です。
「常連のお客さんに恋する女子大生」←わかる
「そのお客さんがヤクザ」←わかる
「それを分かっていても恋をしている」←わかる、もだえる
「その後の展開」←わからん
という感じです。今回の2巻では「それを分かっていても恋をしている」を加速し進む感じ。
ちらっと「潜熱」2巻の内容
ヤクザ逆瀬川に確認される女子大生の瑠璃。「俺と寝られるかい?」という質問に瑠璃はどう返事するのか。この質問自体、逆瀬川にとっての優しさなのだろう。カタギの、こっちの世界の住人では無い瑠璃に対してのね。
それでも瑠璃は逆瀬川に向かっていく。
逆瀬川関連で姉に死なれたというヤンデレ女登場。コイツが今後暴れそうな雰囲気。
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野田彩子さんの「潜熱」2巻では、瑠璃の想いがたんたんとどこかで強まっていく感じ。熱を帯びた瑠璃は、それを放出するため、行動に移していく。そんななか、新キャラ登場。逆瀬川により、姉が自殺したとかいうヤンデレキャバ嬢さん。ちょっとこの人の気持ちをくみとれない(わりと狂っているから感情移入できない)から2巻が「????」になった。ゆったりした恋愛ってないのか。
キャラクター名は地名
野田彩子さんといえば、キャラクター名に地名がはいっている。兵庫県宝塚市の「逆瀬川」や「岡崎 瑠璃」という名前などね。愛知県の岡崎市かな?なんて。
そういう探りが入れられる名前って良いな。この地名の位置関係から何かあるともっといいなって思う。
まだボクは、野田彩子さん名義の漫画しか読んだこと無いけど、いつかはBL作家でもある新井煮干し子先生の漫画も読んでみたいと想う。そうしたら、この2巻がなんでそうなっているのか、野田彩子さんの漫画を知るにはルーツを読んでいけば良いのかなと…。
現時点では、2巻はよく分からなかった。「潜熱」3巻を待つ。