道満晴明(どうまんせいまん)という漫画家をご存じだろうか。いや、ここでは道満晴明先生と言わせていただきたい。氏の漫画は、「大人の童話」なんて表現がされる「ステキなお話」がたくさんあるのです。
実は「成年漫画」を書く人なのですが、その無機質な画風でエロスの表現はわりとあっさりしている。それでもド下ネタをあの可愛らしいキャラクター達が発言するのにはワクワクする。
いや、そうじゃなくて、この人の書くストーリーが切なかったり悲しかったり、どうも「心に響く」タイプの物なんです。「本当に成年コミック?」なんて思えてしまう内容だったりする。そういう意味で「大人の(読む雑誌に載っているのにそれっぽくない)童話」って感じ。
そんな氏の短編集が詰まっている漫画を3つご紹介します。こいつはボクが初めて道満晴明先生にれた漫画が入っているのです。「性本能と水爆戦」「最後の性本能と水爆戦」「よりぬき水爆さん」の3つです。
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好き、道満晴明先生
道満晴明先生を知る漫画、楽しむ漫画として3つご紹介します。もちろんこういった短編集ではなく、連載物もやっている道満晴明先生ですが、できれば欲張り読者さん達に色々な作品を見てほしいのでこの3つにしました。
先に断っておきますが「成年コミック」なのでいくつかそういう「描写」もありますしそういう内容もあります。
性本能と水爆戦
まずはなんと言ってもコチラ「性本能と水爆戦」です。とはいっても、上記リンクは厳密に言うと「性本能と水爆戦」ではなく「性本能と水爆戦 征服」です。「性本能と水爆戦」「続・性本能と水爆戦」を合わせた、よりボリュームアップしたのが「性本能と水爆戦 征服」です。2冊分はいっているって事ですね。
内容は増えていて、本の大きさもA5と大きくなっています。
コレクター価格で1万円ちかくかかっちゃう物です。もちろん、Kindleでも買えるのでもし環境があるならそちらで良いと思います。
さて、コチラの漫画、何が良いって、「完結」な読み切り作品ばかりという点です。「続きが読みたい!」とは思わず、読みたいときに読めれば良い感じに読んで勧められる。そしてその一つ一つの作品が、心に刺さる考えさせらえる内容だったりします。
絵本っぽい感じの話で切ない気持ちになったり、道満晴明先生による本気のぶっ飛んだオチもの。このスパイスがあわさり、脳を刺激してくれる。笑ったり泣いたり、そういう気持ちになれる漫画です。道満晴明先生が薬をやっているかはわかりませんが、この発想が出来るのはマジですごいなと尊敬します。
※薬はやってないはず
成年コミックということで「描写」や「挿入シーン」などはありますが、絵柄が可愛く、そういった「やらしい感情」で読まなくて良いです。
下水の中の女の子の話。彼女の手には大きな刃物のような物がついている。下水に倒れた男性が現れ、彼女はいつか好きになってしまったのか、「抱きしめたい」という気持ちが…。
せつねー。
最後の性本能と水爆戦
道満晴明先生の漫画はアダルト漫画雑誌にて連載しているのですが、もうね、ここだけ小休憩って感じなのが良いとききます。(ただし、ボクは雑誌を読んだことはない)
こちらの「最後の性本能と水爆戦」は、先の「性本能と水爆戦 征服」同様に、時には切なく、時にはぶっちぎりの頭が爆発していたり、そういうタイプの漫画が詰まっています。
道満晴明先生の「性癖」ってどないなってるの?といわれるぐらい多ジャンルな要素が含まれていて、そっちの世界にいつの間にか引き込まれる…なんてことは有るかも知れません。それぐらい、先のと比べるとエロスな部分が多いのですがそれでもやっぱり好き。そうなっちゃいます。
よりぬき水爆さん
そして、「よりぬき水爆さん」。これにも道満晴明先生らしい絵本のような話があります。救いがあるって良いですね。あっさりとしていて読みやすいんですが、どうも心に残ってくれる。そういう作品がたっぷりと詰まっている。
先の漫画達から入ったボクとしては、過去作品がたっぷり詰まった「よりぬき水爆さん」はマジで手に入れて良かったなと感じました。
成年コミックでも泣ける漫画家
「成年コミック」って「青年コミック」とはちがい、いわゆる「えっちぃ奴」って認識している人居ると思います。いやいや、それだけじゃないんだって。こういう泣ける奴もあるんだよ。もちろん「描写」はあるんですよ?それでもそれはストーリーのなかのちょっとしたセンテンスであって、それがすべてではない。
ボクは道満晴明先生の成年コミックで泣いた人です。泣けた人です。心に思った人です。だから紹介しました。読んで欲しい。そして感情に訴えかけられて欲しい。ストーリーを感じて思ったことを教えて欲しい。
そういう漫画もあるんですよ、と。
まずは、「性本能と水爆戦 征服」からお試しくださいー。