大腸癌的手術を終え、ほぼ丸1日寝ないままICUにすごし、今ブログを書き始めたところ。前回の「大腸癌、摘出、全身麻酔、そしてストマ」という記事でも書いていたように、結果として「ストマ(人工肛門)」になりました。ということで、レポートといいましょうか体験記、みたいなのを書いていきます。
手術前日から手術翌日まで。
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大腸癌摘出手術まで
前回の記事自体は、前々日に書いていたのですが、大腸癌前日の昼から「ほぼ液体」の食事「低残渣食(ていざんさしょく)」をしました。そこから翌日の手術の日まで絶食になります。さらにいえば、夜からは下剤が入り、腸の中身をほぼほぼ出さないといけませんでした。
そして薬を摂取するための飲料を飲むために「朝の6時」に水を飲みます。それ以降、大腸癌低既出手術まで「絶飲食」の状態になりました。これは多分病院とか症状によっても違うんでしょうけど、まぁ僕の場合はそんな感じです。
前日の夜はねれないだろうなということで眠剤も出してもらい、ぐっすり寝て、いざ出陣と。
僕のいる日赤では、手術当日のみ面会可能(基本コロナ禍)なため日赤はそういった処置をしています。「いってくるぜー」と車椅子で手術室のある階まで連れてってもらいました。今までの手術はすべてベッドに乗せられて移動だったのでかなり新鮮な移動でした。
手術室のある部屋まで行くとそこからは歩きです。手術がたくさんある廊下を通っていき、現場まで歩いていきます。まじでこういうのは初めてなのでまじまじと色なものを見ました。よくドラマとかであるでっかい手洗い場とかもちゃんとありましたよ。おどろおどろしい雰囲気とかはなくきれいな空間でした。
手術室に入ると、様々な人がすでに待機。執刀医や麻酔科医やらナースさんやらとにかくたくさんいました。
何やら軽快な音楽がかかっており、曲を変えれますー?って聞いて「何がいいの?」と言われたので、「東京事変で」といったところ驚く言葉をいただきました。
「東京事変はマイナーで無いよー」
「ファ!?」
ってなりましたけど、後で聞いたところ、医者に提供されている音楽チャンネルみたいなのがあってその中に無いっぽいとのことです。(本当に内科は不明、あってくれ、もやもやする)
そんなやり取りを終え、手術台に寝かされ、パンツ一丁になり麻酔科医の登場。
「このマスクつけるんで大きく深呼吸してくださいねー」
と
「お、きたきた」と僕は思います。
今回は、何秒で寝るか数えてやろう…とね。毎回挑戦しています。
大きく深呼吸しながら「1,2,3,・・・(東京事変はマイナー…)」と数えていき24秒のところで!
「はい、今から麻酔を入れてきますねー」
と。
このマスクちゃうんかいー!っとツッコミを入れる前に寝ました。
3秒です。
麻酔科医のなにかの注射を打って3秒で寝ました。
そして聞こえる主治医の声。終わったよーみたいなこと言ってたように思えます。家族の声も聞こえました。手かなんかでサインしたと思います。(記憶が曖昧)
そして「見知らぬ天井」につきます。いわゆる「ICU」ですね。
手術室に入ったのが朝の9時ちょっと。見知らぬ天井で時計を見たのが15時ぐらいです。何時間か眠っていたみたいです。
今までの手術と違うのは
鼻に謎の管が刺さっていること。
その管からはよくわからない色の液体が流れ出ていっていました。
どうやらなんか胃にその管がはいっていて、中に何かが出るのを抑えているっぽいです。
そしてお腹に違和感。
そうです、ストマです。
ストマ(人工肛門)がついていた
その時はまだ見れてなかったのですが、「お腹が張ったな」という音と同時に「ぶちゅるぅ」というオノマトペが聞こえました。お腹から。何かが、吹き出た音。
色々身体に装着されていて、それがどんなものかはわからなかったのですが、「あぁ、やっぱストマになったんだな」と悟りました。
特にショックではなく(想定していたので)思ってたかんかくとはちがいました 。なんか、お腹が張って、ぶちゅーっと液体が出る状態です。
さて、鼻に管が刺さってるのも気づいた。ストマがあるのも気づいた。点滴が右手に移っているのも気づいた。足が常にマッサージされているのにも気づいた。そして尿道カテーテルにも気づいてしまった。
気づいた瞬間、「ぐっ」「ぎゃっ」と形容しがたい感情感覚痛みがきます。意識するとだめです。意識すると反応し尿道カテーテルを締め上げ、自らころしにかかります。
これが、まーつらい。
寝ると、男性ならわかるとおもいますが、なぜか固くなっているとおもいます。あの現象があるので、、、 寝る→固くなる→異物感で目が覚めるのエンドレスです。
もうまじでこれなので、「もう寝ないでおこう」と壁の傷を見ながら飛蚊症をつかってマリオをしていました。(割と精神的にギリギリ)
鼻になんか刺さってるし、液体出てくるし、ストマからもなんか出るのわかるしでもう、それをずっと感じている時間です。頭おかしくなったと思います。
拷問か?とさえ思えます。
9時頃までおきました。管を抜いてくれと言ったら抜いてくれたので、まずは鼻のやつから。
胃に管が入っているのを「鼻から」抜くわけですから、それはそれは、ね。
そして、ナースさん二人がかりで清拭のあと、カテーテルを引き抜かれます。
まーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー痛いのよ。「ちょっと気持ち悪いからねー」じゃなくて「痛い」のよ。メンズとレディースで感覚違うと思われ。メンズは痛いのよ。確実に痛い。尿路結石のほうが痛いけど、その次にこいつを推薦してもいいぐらい痛い。バシバシと体を拭かれ服を着替えさせられながらカテーテルの痛みが消えていくのを待ち(切った腹より痛い)、やっと睡眠に入れるわけです。睡眠に入れる…。ってことで、寝たのが10時ぐらいでした。そこから11時ぐらいまで寝れたと思います。
その清拭の時点でストマちゃんには会えました。
初見を申し上げますと。「梅干…し…?」となります。まじでこれです。例えば、この梅干しとそのストマ部分を画像編集ソフトで切り抜いて何個か配列されていたら絶対に間違う自信があるぐらい見た目がこれです。こいつから「びゅるー」っとなんかが出てるんですよ。
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摘出された大腸癌
生で載せるとおそらく何かしらに引っかかると思うので、軽く修正したものです。ピンドメされて、開かれた切除された大腸です。一般的には左側の色なのですが、朱色になっているところが癌です。なんだかそこだけバラが咲いたような状態です。体積がカナリ膨張していて盛りあがってました。右側はその大腸内視鏡検査のときに腫瘍がある位置に印を打った入れ墨(まーかー )です。体内入れ墨はいっときのあいたでしたね。
ちょっと細目でみたり、画面から離れてみると薄っすらと見えますね。もうちょっと修正すべきか考え中。
※あまりにもセンシティブなため修正しました。
執刀医いわく、思ったより下側にあったため、安全を考慮してストマ(人工肛門)に至ったとのことです。前回の記事でも言ってましたからねそのあたりは。
人工肛門を3ヶ月経験して再び手術
今回の大腸癌摘出でのストマは永久にと言うわけではなく、縫合した大腸が「縫合不全」を起こさないための処置であります。なので、ようは、縫合がちゃんとくっついてもう取れねーぞってところまで、つまり3ヶ月ぐらいまでストマってことです。
いや。でも、たぶん、全身麻酔よね?またカテーテルよね?今度は東京事変にしてくれるんだろうか。
というか、こいつの掃除がめっちゃむずい。手順が多い。またそれも記事で紹介したいです。
知られざるストマの世界。